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Living On The Edge
- The Freddie Mercury Story -

(extract)
by David Bret

[p21]
(1971年の初頭)ラインナップが決まらずに困っていたブライアン・メイとロジャー・テイラーは、とある大学のディスコで友人からジョン・ディーコンという名のレスター生まれの19歳のチェルシー・カレッジの学生を紹介された。ジョンは昨年10月のケンジントンでのクイーンのギグを見ていたが、全く感銘を受けなかったのだそうだ! そしてインペリアル・カレッジでオーディションに誘われたジョンはそこでフレディとメイの『サン・アンド・ドーター』を共に演奏し、皆の満足を得た。1971年2月末、クイーンはようやく始動したのだ。
[p23]
(1972年)6月に電子工学の名誉学位を授かり卒業したジョンは、まだ音楽をフルタイムの職業とすることに気が進まなかったらしく、すぐに修士課程に進んだ。(☆しかし学位を取る前にメジャーになってしまったらしい)
[p34]
取り沙汰されるレッド・ツェッペリンとの相似については、グループ内でもっとも穏やかなメンバーであるジョン・ディーコンですら、きっぱりこう言ってのけている。「僕らの方がもっと組織だってるし、特にレコーディング・スタジオでは、もっともっと綿密な計画を練っているんだよ!」
[p43]
(1975年、初来日の後)イギリスに戻ると、クイーンは次のアルバムに取り掛かりながら、一層負担になっていたマネージメントや財政上の問題にも取り組まねばならなかった。グループ全員が音響・照明関連の会社にかなりの負債があり、特に、未だワンルーム暮らしの上に子供が産まれようとしていた(息子ロバートは7月に誕生)ジョン・ディーコンは、やりくりにかなり苦労していた。
[p106]
(南アフリカのサン・シティで公演した件について)ブライアン・メイは、クイーンがいつでも非政治的なバンドであったことを表明し、その一方でジョン・ディーコンはこう反論した。「僕らはアパルトヘイトと、それに関するものすべてに反対している」(☆ノンポリ・バンドであることは2人共言っているが、「喜んでもらえるならどこへでも行くさ〜」なジョンにアパルトヘイト反対を公言するだけの認識があったとは思えないので、この発言は名前が逆ではなかろうか)
[p126]
クイーンにとって、1986年の残りの月は静かに過ぎていったが、何も起こらなかった訳ではない。それぞれソロ活動に専念していたブライアン・メイとジョン・ディーコン(☆「solo project」には色んな意味があるとみえる)の名が競うようにタブロイド紙のヘッドラインに挙がり、私生活を暴露されたのだ。メイは「イーストエンダーズ」のスター、アニタ・ドブソンとの関係を、そしてディーコンは過労による神経衰弱と言われていた状態から回復しつつある、とあった。(☆病気の時じゃなくて「回復しつつある」ことがネタってのもなんだかよくわからない)
[p148]
プレスにとっては、アルバム(「ミラクル」)よりもクイーンのメンバーの私生活のゴシップの方が興味深かった。フレディの健康状態、ブライアンのアニタとの恋仲の進展、ロジャーとデビー・レング(キャドベリー・フレークのCMギャル)との関係などなど…タブロイド紙の毒牙を逃れていたのはジョン・ディーコンだけだった。
[p173]
(アルバム「イニュエンドウ」は)アメリカでは2月5日にリリースされ、ハリウッド式のど派手な宣伝がなされた。(中略)その夜は10万ドルを投じた盛大な花火が『ボヘミアン・ラプソディ』の旋律と共に打ち上げられもした。だがパーティーに出席したメンバーはブライアン・メイとロジャー・テイラーのみで、ジョン・ディーコンとフレディ・マーキュリーの姿はなかった――ひとりは「家庭の事情」、もうひとりは「パーティーに飽きたから」と理由で。ハリウッド・レコードの重役の1人は激怒してこう言っていた。「あの4人のために会社は10万ドルも注ぎ込んだんだぞ。全員が来るべきじゃないか、家族があろうがなかろうが!」ウォルト・ディズニー社の会長、マイケル・D・アイズナーは肩を竦めて付け加えた。「まあ、クイーンだけのためじゃなくて、レコード会社のお披露目パーティーでもあったわけだし」
[p191]
(マーキュリー・フェニックス・トラストについて)管財人はブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、メアリー・オースチン、そしてジム・ビーチとなっていた。ジョン・ディーコンはその職に就くことを拒んだのだ。実は彼は追悼コンサートへの出演もかなり渋っており、それ以来、フレディの名を冠した活動にほとんど貢献してこなかった。これは一説によれば、そういう運動の中の誇張された部分を嫌っているせいで、友人に対する彼なりの思い出を大事にしたいからなのだそうだ。

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